冒頭のトゥッティの一撃から、音が音楽的に立ち上がる。オーケストラは発音の原理が異なる音源の集合体であり、それらが同時に響く時の「鳴り」が、実に「音楽的」なのである。角が立たず、しかも芯がある、堂々たる踏み出し。そこから音楽が爽快に広がっていく。……あのワーグナーが「リズムの神格化」と呼んだ、生命力溢れる音楽がここにある。その証左がフィナーレだろう。圧倒的な音の渦。壮絶なアンサンブルで、最後のコーダへ突進する。これはコンピューターだからこそ成しえた快挙かもしれない。(田村和紀夫-ライナーノートから)
春口 巌(プログラミング)& ヴィエナ・インストゥルメンツ(ソフト音源) プロフィール>> DCJA-21042 税抜き価格 2,000円
ベートーヴェン: 交響曲 第7番 イ長調 作品92